【FF14】「Dragonsong」等の演奏動画に関する「著作物利用条件」について【個人的見解】

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2022年4月15日の著作物利用条件 改訂により「Answers」「Dragonsong」「Revolutions」等をコミュニティ活動で二次利用できるようになりました!

これに伴い、以前よりたくさんのリクエストをいただいていた「Dragonsong」を音ゲー風演奏動画としてアップさせていただきました。

しかし、この「著作物利用条件」については個人で解釈の違いがある場合もあるため、わたくし個人の活動として誤解なきように、自身の見解を一度まとめておこうと思いこの記事を書くことにしました。

ここでの意見・見解はあくまで私自身の個人活動における解釈であり、他者の活動を否定もしくは肯定するためのものではありません。同様に、規約上の可否のラインを探るための議論をする意図もありません。

また私自身法律等の専門家というわけではもちろんありませんので、この解釈が正しいものだという主張をする意図もありません。

あくまで「規約に則って、FF14コミュニティに貢献するための活動」を自分なりに行っていく上で、現状このように私自身が解釈していますという宣言にすぎません。また今後の活動を行っていく過程で、この自身の解釈にズレがあると考えられた場合は、すぐにでも認識を改めていくつもりでもあります。

FF14というゲームが運営されているその世界の中で個人的な活動を行わせていただいているものとして、FF14に対して規約を守りつつ最大限のリスペクトを持って活動していくために、この規約変更を踏まえての自身のスタンスを改めて明確にすることを目的としてこの記事を書いています。

 

前置きが長くなりましたが、以下に個人の活動における解釈を書いていこうと思います。

今回の記事内容につきましては、私がFF14の楽器演奏機能を利用して制作している「音ゲー風動画」に関連する内容になっています。他に個人活動としてギャザクラの解説動画等もアップしていますが、本記事ではあくまで楽器演奏関連にフォーカスした内容として記載していきます。

公式サイトのお知らせ内容

▼ファイナルファンタジーXIV 著作物利用条件 改訂のお知らせ

ファイナルファンタジーXIV 著作物利用条件を改訂いたしました。アレンジ曲を含め「Answers」「Dragonsong」「Revolutions」を利用できる音源データに変更しました。ただし、別紙の条件が適用されます。

ファイナルファンタジーXIV 著作物利用条件は、スクウェア・エニックス サポートセンターにて、以下のURLよりご確認いただけますので、著作物を利用する前に必ずご確認いただき同意いただいた上でご利用ください。
https://sqex.to/PGz

これまではコミュニティ活動で利用できない音源となっていた「Answers」「Dragonsong」「Revolutions」及びそのアレンジ曲が、利用できる音源データに追加されることとなりました。

この規約変更は「絶竜詩戦争」実装タイミングの少し前の発表でしたので、たとえば「動画サイトで絶竜詩戦争の攻略配信を行う際に、ゲーム内で流れる『Dragonsong』等の音源に配慮することなく配信を行うことができる」ような扱い方ができるようになるかと思われます。

しかし「ただし、別紙の条件が適用されます。」との記載もありますので、こちらについても以下で確認していきます。

 

個人的なコミュニティ活動における解釈

▼ファイナルファンタジーXIV 著作物利用条件

以下ではこの記事を書いた2022年7月30日時点での著作物利用条件を参照しています。上記リンク先の公式の著作物利用条件は、今後更新される可能性があります。

基本的な著作権利用条件について

まずは先の「別紙の条件」について以外の、基本的な著作権利用条件についての確認です。

私の作成している「音ゲー風動画」においては、以下のポイントが関連してくるかと思います。

  1. ゲーム内の映像を編集して利用している
  2. ゲーム内の映像に音ゲー風のUIを重ねる編集を行っている
  3. ゲーム内で流れる音源を利用している
  4. ゲーム内で「楽器演奏」を行った音源を利用している
  5. 制作した動画をYouTubeやニコニコ動画で公開している

それぞれについて著作物利用条件と照らし合わせていきます。

 

1. ゲーム内の映像を編集して利用している

「2. 利用できる著作物(以下「本著作物」といいます)」より

・ファイナルファンタジーXIVファンキット
・ファイナルファンタジーXIV公式サイト、公式フォーラム、および関連サイト内に掲載されているテキスト・情報・画像・動画
・ファイナルファンタジーXIVゲーム内に表示されるテキスト、ゲーム中で撮影されたスクリーンショット、およびゲーム内で撮影された動画(外部ツール等を利用して、データを改ざんしたものは除く)
・ファイナルファンタジーXIVゲーム内で使用されている楽曲、音楽データ
・以下のファイナルファンタジーXIVオリジナルサウンドトラック内の音楽データ
(後略)

「3. 本著作物の利用条件」内「② ネット上の利用に関する条件」より

(2) 動画にファイナルファンタジーXIV以外の楽曲、音声データをのせることは禁止です。但し、ご自身の音声をのせることはできます。
(3) 本著作物のうち、楽曲、音楽データについては、ファイナルファンタジーXIVのゲーム内で撮影した画像や動画などの素材を使用した動画にのみ利用できます。

音ゲー風動画を編集する際の素材としては、

  • ゲーム内で撮影した背景映像、音声
  • ゲーム内で撮影した楽器演奏の映像、音声
  • ファンキットで提供されている画像(演奏音色のアイコン)
  • 各種オリジナルサウンドトラック内の音楽データ(購入済みの楽曲)
  • ゲーム内で撮影したBGM音声(サントラ未発売の最新曲を取り扱う場合)

を利用しています。これらはすべて上記の引用内容の範疇になるかと思います。

今回アップした「Dragonsong」音ゲー風動画の背景映像についてはDragonsongのPV(おそらくゲーム内では流れない)風の映像となっていますが、こちらはゲーム内で自ら撮影した各種カットリーンのリプレイ映像を編集してつないで、同PV風に編集し直したものとなっています。

 

2. ゲーム内の映像に音ゲー風のUIを重ねる編集を行っている

「2. 利用できる著作物(以下「本著作物」といいます)」より

・ファイナルファンタジーXIVゲーム内に表示されるテキスト、ゲーム中で撮影されたスクリーンショット、およびゲーム内で撮影された動画(外部ツール等を利用して、データを改ざんしたものは除く)

動画上表示されている音ゲー風のUIはゲーム内で表示されているものではなく、あくまでゲーム内で撮影した映像に追加で編集を行って表示されているものです。ですので、「外部ツール等を利用して、データを改ざんしたもの」ではありません。

 

「3. 本著作物の利用条件」内「① すべての利用形態に共通する条件」より

過度な加工・改変を行ってはいけません。

こちらについては判断する人によって解釈が異なる部分かと思いますので、絶対的な判断はできません。

ただ私としては、ゲーム内映像に音ゲー風UIを重ねるという編集は「楽器演奏に興味のあるプレイヤー・コミュニティのお役に立てるコンテンツを制作するため」という意図で行っていることであり、少なくとも悪意を持って行っている編集ではないです。

これについては個人的には「過度な加工・改変」には当たらないという認識で編集を行っていますが、先述したように判断する人によって解釈が異なる部分かと思いますので、もし今後FF14運営チーム様から「過度な加工・改変にあたるのでやめるように」と言われることがありましたら、素直にそのご指示に従うつもりです。

 

3. ゲーム内で流れる音源を利用している

「3. 本著作物の利用条件」内「② ネット上の利用に関する条件」より

(4) 楽曲、音楽データのみの掲載及び楽曲、音楽の視聴を主目的と捉えられる動画等の掲載は禁止です。

動画の目的は「ゲーム内の楽器演奏に興味あるプレイヤーをサポートすること」であり、そこで公式の音源を重ねて使用しているのは「動画を利用しての演奏を少しでも楽しんでもらうため」です。なので、「音楽の視聴を主目的とする」意図は私にはありません。

ただこちらも 2. と同様に人によって解釈に幅がある部分かと思いますので、私にその意図がないとしても、今後FF14運営チーム様から警告を受けるようなことがあればその指示に従います。

 

4. ゲーム内で「楽器演奏」を行った音源を利用している

「3. 本著作物の利用条件」内「② ネット上の利用に関する条件」より

ゲーム内の「楽器演奏」を使用している動画については、演奏されている楽曲がファイナルファンタジーXIVゲーム内で使用されている楽曲の場合に限りネット上に公開することができます。

FF14ゲーム内で使用されている楽曲に限り、楽器演奏を使用している動画をネット上で公開することが認められています。

音ゲー風動画ではFF14ゲーム内で使用されている楽曲のみを取り扱っていますので、こちらについては全く問題ないはずです。

 

5. 制作した動画をYouTubeやニコニコ動画で公開している

「3. 本著作物の利用条件」内「② ネット上の利用に関する条件」より

(5) ゲーム内の「楽器演奏」を使用している動画については、演奏されている楽曲がファイナルファンタジーXIVゲーム内で使用されている楽曲の場合に限りネット上に公開することができます。

4. と被りますが、FF14ゲーム内で使用されている楽曲に限り楽器演奏を使用している動画をネット上で公開することは認められています。

 

「3. 本著作物の利用条件」内「① すべての利用形態に共通する条件」より

(3) 本著作物を利用する際には、利用形態ごとに定める権利表記を付記してください。

「3. 本著作物の利用条件」内「② ネット上の利用に関する条件」より

(8) 本著作物を利用する際には、以下の権利表記を掲載してください。
(C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
※1ページの中に複数の本著作物が掲載されている場合には、個別の本著作物ごとではなくページ全体に1箇所の表記で構いません。

YouTube・ニコニコ動画で公開するすべての動画で、概要欄にて権利表記を掲載しています。

ただ今回改めて規約について考えたことで気づいたこととして、念のために動画そのものの中にも権利表記があったほうがよりよいのではないかと思いました。現状でもおそらく問題はないはずですが、とはいえ念を入れるに越したことはないので、次回の動画よりその形にしようと思います。

 

「3. 本著作物の利用条件」内「① すべての利用形態に共通する条件」より

(1) 商用・営利目的に利用することは禁止です。なお、「商用・営利目的」とは、利益の有無を問わず、現実社会において何らかの価値のある対価、報酬、謝礼を受けること及び、宣伝や広告に利用することをいいます。

「3. 本著作物の利用条件」内「② ネット上の利用に関する条件」より

(6) YouTube、Twitch等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は「商用・営利目的」とは見なしません。パートナー機能等に使用した本著作物の利用権について、動画投稿サイト側から照会があった場合、サポートセンターに掲示されている本条件をご案内ください。

私の活動においては「YouTubeパートナープログラム」(いわゆる広告収益)及びニコニコ動画の「クリエイター奨励プログラム」を利用して収益を得ています。

これについては上記の通り規約で許可されている範疇となります。

それ以外で、例えば直接動画を販売するような形での収益を得るようなことは一切行っていません。

 

「別紙の条件」について

別紙

本著作物の内、以下に特定するタイトルの楽曲及び音源(オリジナルサウンドトラック収録音源、ゲーム内音源とも)につきましては、ネット上の利用の際、著作権について一般社団法人 日本音楽著作権協会(JASRAC)の許諾が必要となります。

(後略)

「別紙の条件」として、上記の表記があります。後略とした部分には該当する曲名が記載されていて、今回利用できる音源データとして追加された「Dragonsong」等も対象となっています。

これらの音源については、利用の際にJASRACの許諾が必要となるということです。

 

YouTube等の動画投稿サービスでの音楽利用について(JASRAC公式サイト)

<JASRAC以外の権利者へ許諾が必要になるケース>

4 市販のCDなどの音源を利用する場合

市販のCDやダウンロードした音源を利用する場合、著作権とは別に、著作隣接権(音源製作者やアーティストの権利)の許諾を得る必要があります。音源製作者(レコード会社等)へ直接お問い合わせください。

引用のとおり、JASRACの取り決めとして「YouTubeにおいては音源製作者からの許諾を得ていれば、市販のCDやダウンロードした音源を利用することが可能」となっています。

つまりFF14公式の著作物利用条件内で「別紙」として定められる楽曲に関しましては、このJASRACによってあらかじめ許可された配信媒体等であれば、著作物利用条件内での利用目的である限り問題なく利用可能であるはずです。

 

利用許諾契約を締結しているUGCサービスの一覧

一覧内容が随時更新される可能性があるため、引用は避けます。リンク先をご確認ください。以下2022年7月30日時点での内容を前提として書きます。

私が利用する可能性がある媒体としましては、ここでは

  • YouTube
  • ニコニコ動画
  • Instagram
  • TikTok

これらが利用許諾契約を締結しているサービスとして記載されています。

つまりこれらの媒体上で扱う上では、FF14公式の「別紙」の条件を満たしていることになると考えられます。

またここで注意すべきなのは、

  • Twitter

はこの利用許諾契約を締結しているサービスに含まれない、ということです。つまり、Twitterに動画をアップロードする際は「別紙」の条件を満たさないことになってしまうということです。

私の活動としましては、普段はYouTubeに動画をアップした後にその拡散用としてTwitterにショートバージョンの動画をアップすることがあります。

ただ今回の「Dragonsong」に関しましては「別紙」にて指定された楽曲となるため、上記の内容を踏まえて「Twitterに直接動画をアップせず、YouTubeへのリンクを貼るだけ」としました。

https://twitter.com/nicorzea/status/1552248892796080128

 

まとめ

以上のように、私の活動「音ゲー風動画」につきましては、可能な限りFF14公式の著作物利用条件に則って制作・アップロードを行うように心がけています。

今回追加された「別紙」の条件についても、当記事に書いたように問題ないものと認識しています。

もちろんこれはあくまで私の個人的な認識・見解であり、もしも今後FF14運営様から指摘があるようなことがあれば、すぐにでも認識を改め、必要な対応を行う所存です。

 

また詳しくは記事冒頭にも書きましたように、この記事はあくまで私の個人活動に置ける個人的な解釈について記載したものであり、他者の活動を肯定もしくは否定したり、私個人の解釈が必ず正しいと主張したりすることが目的ではありません。

この記事が著作物利用条件に関する議論を良い意味で促進することになるのであればそれは光栄なことですが、この記事をきっかけに誰かの活動を非難したりすることにつながらないよう、建設的に捉えていただけると嬉しいです。

 

今回の記事は以上になります、長文に付き乱文失礼いたしました。念の為追って記事内容を再度確認にしますが、もし誤字や文章がおかしな部分などありましたら、コメントで指摘いただけますと嬉しいです。

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